戯言日記 その7

戯言

 寝ることができない病というものがある。
 人によっては羨ましいとも、辛そうとも言えるだろう。
 とはいえ人間は寝ることを求める生物。
 寝なければ身体は持たず、不調になるだろう。

 だというのに、寝れないのではなく寝なくてもいい男がいた。

「いいねーその分いろいろなことができて」
「俺だって寝なくても平気だし?」
「ほんとに寝なくて大丈夫なの? 無理しなくていいんだよ?」

 様々な人々が男に声をかけ、検査もしたがいたって正常。
 本当に寝なくても良い男だったのだ。

「これは人間の進化と言えるだろう」

 そう考えた科学者たちは男に協力を持ち掛け、調査した。

 その研究結果を生かし、人々は睡眠のいらない生活を送れるようになったのだ。

 


 幾年もたったある日、男が生を終えようとしたとき、ぼそりと呟いた。

「わたしは寝る必要が無く、その分得をしたが一つだけできなかったことがある。寝て夢を見たかったのだ、これでやっと夢を見れる」

 そうして男は永眠についた。

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蛇足:自分は寝ないと持たない人間なのでオールしたら次の日必ず寝ます。

蛇足の蛇足:この話は寝ぼけながら書きました。これから寝ます。

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