九月二十九日(晴れ時々曇り)
日課のシフトに精を出す。
花に水やり、草木に水かけ、うるさい店長に水バケツ。
お店の準備が整ったので店を開ける。今日も一日さぼるぞ。
(って意気込んでたら店長に増えるワカメを髪に入れられた、禿げてるんだから自分の頭にのっけろよ)
客が来た。いい客は来ない客、わるい客は来る客だ。わるい客しかこないのでもう店を閉めたらいいのではないだろうかと店長に提案する。これも日課だ。
(いやなら店を変えろと洗濯物を押し付けられた、スタッフの洗濯ものくらい店長が洗ってくれてもいいと思う)
昼休み、常連の客にご飯をねだる。
「いつも商品売ってんだ、お礼に飯よこせ」
「じゃあこの商品タダでよー?」
「いいぞ」
この後店長も混ざって飯を食った。
夕方、眠いので寝る。 きちんと商品を紹介する仕事なのでさぼりじゃない。むしろ大変なので給料を上乗せしてほしいくらいだ。
そのまま寝る、寝続ける。深く深く、眠りの底へ沈んでいく…………
目が覚めた。
「…………ここどこだい」
「地獄、冥界、この世の果て、お好きに呼べばよろし」
「…………ならいつもの店で」
起き上がるといつもの店。店長が舌打ちして起きやがったと文句を言う。ストレス疲れの店長を縛り付けて無理やり寝かす。
本日はこれにて閉店、またいつか。
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蛇足:この日記には秘密があります。
蛇足の蛇足:ヒントその1、そんな秘密はない。
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